古場 正行
2019/06/25 9:06
@@ -8,10 +8,9 @@
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|複数の macOS を利用したくなるケース|具体例|
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|アプリ動作環境の確保|メインで利用している macOS は最新の macOS にアップデートし続けたいのだが、最新の macOS に対応していないアプリがあるので、その動作環境をどうしても残しておきたい。|
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|複数のメジャーバージョンの確保|macOS の新しいメジャーバージョンアップが公開されたが、現在利用してい macOS をバージョンアップするのが怖いので、今のバージョンの macOS
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|複数のメジャーバージョンの確保|macOS の新しいメジャーバージョンアップが公開されたが、現在利用してい macOS をバージョンアップするのが怖いので、今のバージョンの macOS の環境はしばらく残したままにして、新しいバージョンの macOS を納得のいくまで一通り評価してみたい。|
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|Beta 版の macOS の評価|メインで利用している macOS は残したままで Beta 版の macOS を評価したい。|
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|テスト環境の構築|複数のバージョンの macOS のテスト環境を構築したい。|
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|ビルド環境の保全|メインで利用している macOS とは別に、顧客にリリースした iOS アプリや macOS アプリをビルドした時の開発環境を保全しておきたい。|
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|環境の分離|検証環境用と本番環境用、社内接続用とインターネット接続用などの環境を分けたい。|
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@@ -27,14 +26,15 @@
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- 内蔵ストレージだけで完結する。つまり、外部リムーバブルストレージは不要である。
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- USB HDD などの外部リムーバブルストレージは会社によっては利用を禁止されているケースが多いが、内蔵ストレージの場合はその問題が発生しない。
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- ハードウェアが Mac の場合に限り macOS の VM を作成して利用することも可能なのだが、VM はどうしてもある程度遅くなってしまう。しかし、APFS ボリュームにインストールした macOS は、その Mac のフルバフォーマンスで動作するので速い。
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- VM を利用すると互換性の問題が発生してしまうが、APFS ボリュームにインストールした macOS は互換性 100% である。
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- 無償で利用できる Oracle VirtualBox 上で動く macOS の VM はかなり動作不安定なので、どうしても macOS の VM を利用したければ、商用の VMware Fusion や Parallels Desktop
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- 無償で利用できる Oracle VirtualBox 上で動く macOS の VM はかなり動作不安定なので、どうしても macOS の VM を利用したければ、商用の VMware Fusion や Parallels Desktop を購入することになってしまう。それでも互換性 100% は保証されない。
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- APFS の複数のボリューム全体でストレージスペース(空き容量)が共有されるので、ボリュームの最大容量を決める必要がない。
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- 内蔵ストレージに新しいパーティションを切って macOS をインストールすることも可能だが、パーティションを切る場合は、パーティションとして確保する容量をあらかじめ決めなければならない。
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- パーティション数には上限があるが、APFS ボリュームは好きなだけ作成できる。
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- 複数の APFS ボリューム間で、それぞれの内容に簡単にアクセスできる。
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- 論理ドライブである [Fusion Drive](https://en.wikipedia.org/wiki/Fusion_Drive) は物理ドライブではないのでパーティションを切ることができない。よって別パーティションに別の macOS を入れることができないが、APFS には対応しているので、APFS ボリュームを使えば別の macOS をインストールことができる。
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- APFS
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- APFS ボリュームの削除は安全である。
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- パーティションの削除操作は危険なので、パーティションを切って macOS をインストールした場合は、操作を誤ると内蔵ストレージ全体を破壊してしまう可能性がある。
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## デメリット
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- メインの macOS と新しく追加した別の macOS を同時には利用できない。
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# APFS ボリュームへの macOS インストール手順
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## 前提条件
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- メインで利用している macOS
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- メインで利用している macOS の内蔵ストレージ(要は Macintosh HD)が APFS になっていること。<br />⇒ [確認手順](https://support.apple.com/ja-jp/HT208496#which)
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- 新しくインストールする macOS に要求される空き容量を内蔵ストレージに確保していること。
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- macOS に管理者アカウントでログインできること。
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- インストールしたい macOS のインストーラをダウンロードしていること。
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- 購入時に Mac 本体にインストールされていた macOS と同じか新しい macOS
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- 購入時に Mac 本体にインストールされていた macOS と同じか新しい macOS をインストールすること。<br />⇒ [購入時にインストールされていた macOS の確認](#markdown-agenda-25)
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### APFS をサポートしている macOS
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- APFS (Apple File System) は、macOS High Sierra からサポートされている。
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|macOS|バージョン|備考|
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|macOS High Sierra|10.13
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|macOS High Sierra|10.13|フラッシュストレージ(SSD)のみ APFS にできる。|
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|macOS Mojave|10.14|HDD と Fusion Drive も APFS にできるようになった。|
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+
|macOS Mojave|10.14|HDD と [Fusion Drive](https://en.wikipedia.org/wiki/Fusion_Drive) も APFS にできるようになった。|
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|macOS Catalina|10.15|
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- APFS ボリュームにインストールした macOS から見えるストレージは当然 APFS なので、APFS ボリュームには macOS High Sierra 以降しかインストールできない。
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### 必要になる容量の目安
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- macOS
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- 新しい macOS のインストールに必要となる空き容量は、ざっくりこんな感じである。
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-
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|ケース|必要となる空き容量|備考|
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|macOS 本体のみ|30〜40 GB|インストール中に、macOS 本体に加えてインストーラの容量が必要になる。|
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|macOS 本体 + Xcode|40〜60 GB|Xcode の beta 版をインストールする場合は、一時的に Xcode 二つ分の容量が必要になる。|
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@@ -77,9 +77,9 @@
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|macOS|インストール後に確保されたディスク容量|備考|
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|macOS Mojave (バージョン 10.14.5)|14.47 GB|macOS 本体のみ|
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|macOS Catalina (バージョン 10.15 beta 2)|27.12 GB|macOS 本体 + Xcode 11 beta 2|
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+
|macOS Catalina (バージョン 10.15 beta 2)|10.1 GB(システムボリューム)+ 17.02 GB(データボリューム)= 27.12 GB|macOS 本体 + Xcode 11 beta 2|
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- macOS 本体をインストールできるだけの空き容量がない場合は、macOS インストーラが警告を表示してインストールを拒否する。
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## APFS ボリュームの作成
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</div>
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3. すると、作成した APFS ボリュームが表示されるようになるので、それを選択して“インストール”をクリックする。
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<div style="text-align: center;">
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+
<font size="7">☟</font>
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</div>
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4. インストーラによる初期インストールが完了すると再起動の要求になるので、Mac を再起動する。
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<div style="text-align: center;">
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@@ -119,9 +120,9 @@
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6. 後は、通常の macOS のインストール手順になる。
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# 起動対象の macOS の切り替え
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- 起動ディスクとして選択されている macOS を再起動すると、利用している macOS が再び起動してしまう。
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- 起動対象の macOS を切り替えたい場合は以下の手順を実行する。
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## システム環境設定を使って切り替える
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1. “システム環境設定”を起動する。
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2. “起動ディスク”を選択する。
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